◎解説 三十五歳の夏。妻を亡くした哀しみと失意の果てに、ギャンブルに明け暮れていた荒んだ日々…。その旅先で、ある小説家がぽつりと呟いた言葉が、私の生き方を決めた――。迷い、躓きながら、人生の時は過ぎて行く。放浪、酒、友人、故郷、そして家族のこと。伊集院文学の原点ともいうべき、書き下ろし作品を含む文庫オリジナル・エッセイ集。